三月のSAT
終わった瞬間、というかテスト中からもう顔が死んでた。
もうなんか笑える出来じゃなかった。
リーディング中はわからなすぎて涙目になってたしグラマーもなんか文法と言うより
読まなきゃ解けない問題が多かったし、数学もあれ?わかんないぞ?って感じだった。
とにかく文章が長過ぎる。
あと二回しかないのに。
何より、私がいい点をとりたいのはもちろん自分のためでもあるけど、塾代とか
テスト代を払ってくれたり、陰で支えてくれてる親のためでもあった。
私は本当に親に迷惑をかけてきた。
兄弟の中でいちばんと言っていいほど。
中学生のときから反抗期で、自分でも最低ってわかってたけどまともに口きかなかったり
八つ当たりばっかだった。
だから、自分が今できる最高の親孝行はいい点とっていい大学に入ること。
だからいい点とれなかったら情けないって思うと涙が出てきた。
あと二回で本当に早慶目指せるだけの点出せんのかなって思った。
だってこのSATで1250点。
まだ1200点台。1300もいってないのに何が慶応だ、ってちょっとあきらめモードに入ってた。
私は一度ダメだって思うとズルズルと下がっていくタイプ。
心の中ではもちろんまだ諦めたくない気持ちもあったけど
そろそろダメなんじゃないかなって思うようになっていた。
その後の模試でも思うような点数が取れなくてある日、牧野先生にメールして聞いた。
私:「先生、いままで今の時期に今の私と同じくらいまたは低い点数で
5月、6月に早慶行けるくらいの点数まであげた人っていますか?」
先生:「いっぱいおるで、なんせTOYOやからな。こっからが本番やで。
お前、俺とかまっちゃんがやれって言ってることで、まだやってないことないか?
自分が分からんとこをはっきりさせて、自分が間違う原因をはっきりさせて、
一回一回の授業とか模擬試験を最大限活かせよ。
残りの時間、SATとTOEFLだけに集中しろよ。そしたらお前は、必ず伸びるからな」
考えてみた。自分がしてないこと。
そしたらいっぱいあった。
単語を毎晩見直す、mathカードを毎日復習する、文法カードを毎日見る。
もちろん見てたけど学校の宿題もあるし毎日はできてなかった。
しかも、見てるだけで頭にあんま入ってなかったかもって思った。
文法カードなんかは一回覚えたらしばらく忘れないでしょって思ってあんまり見返してなかった。
牧野先生が授業でよく言ってた。「解き方を言葉で書け、言葉で復習しろ」って。
これの本当の意味がわかったのはわりと最近(当時三月)。
入塾当初はただ計算式を書いて家で復習する時に、なんだっけこの数。
どっからきたのって思うことが多々あった。
授業ではあーなるほどねってなる。
でも、人間そこまで甘くない。
数時間後にはさっぱり忘れてなにがなにか全くわからなかった。
でも言葉で書くようになってから、これは何と何の計算から出た数っていうのがわかって
復習のクオリティも愕然とあがった。
そのクオリティの変化を自分でも身にしみて感じた。
今もよく牧野先生がほかの子に言ってるのを聞いて、
ほんとに先生の言う通りだよー。今はまだ重要性100%理解するのは難しいかもしれないけど
ちゃんとやってーってよく思う。
なぜなら自分ももっと早くから先生のいうとおりにしておけばよかったって思うから。
自分がいままでやってきたやり方を急に変えろと言われてもその意味とか
大切さを100%理解するのには時間がかかる。
私も言葉で復習することの本当の大切さを感じたのは自分のばかげたミスを通してだったから。
ある模試でベン図の問題でうっかりミスをした。
あー、なるほど。簡単じゃんって思って問題用紙に言葉で解説を書いた。
家に帰ってから間違った問題を見返してmathカードを作るときにこれはもうわかったし
簡単だから作んなくていいかって思って作らなかった。
だがなんと、情けないことに次の模試で同じような問題でまったく同じうっかりをした。
恥ずかしくて先生に言いたくもなかった。
私は自分で問題をランクづけしてこれはもうわかったからいいや、これは必要って分けてた。
どんな間違い方であろうとどんなに簡単だろうと難しかろうと間違ったっていう事実は変わらないのに。
模試で解けなかったのに本番で解けるわけがない。
もちろん本番にしかない意気込み具合とかもあるとは思うけど毎回毎回の模試を本番だと思ってするべき。
そして練習だからいいさーと思わず、もしこれが本番だったら自分はこれを間違ってたんだっていう
現実を受け止めるべき。
どんなに簡単で絶対こんなの間違えないって思っても。
そしてそれを徹底的に復習するべき。同じような問題が出たら同じようなミスをするから。
私がしたように。
たぶん先生もほらね、いつも言うてるやろって思ってたと思う笑。
今これを読みながらも思ってることでしょう。笑
こういうのって痛い目にあわないとわかんないことなんだと思う。
言われるだけでも難しいんだと思う。
小さい子が火は熱いっていうのを知るには実際に触ったほうが覚えやすいように。
でも、私は後悔した内のひとりとして言いたい。
これを読んでくれてるひとには同じような後悔をしてほしくない。
私はまあまだ間に合う時期に気づいたからよかったけど、気づくのが遅かった、、、
ってなったら後悔してもしきれないと思う。
日々の積み重ねがこういう、小さいけど本当はすごく大きいことにふいっと出る。
だってその一問がもしかしたら合否を決めるかもしれないんだから。
そういう、小さいけど実は大きい穴を埋めるために模試をして間違いの再現をして復習を毎日する。
私はこれに最近気づいた。
だからもしこれを読んでるあなたが、私たち受験生が喉から手が出るほど欲しかった時間がまだある一人ならラッキーですよ?
後悔せずにやるべきことを知れたから。
先輩ぶるのは好きじゃないし、なにこいつ、いきりやがってって思われるのもいやだけど
まあこれが私が感じた、今から受験のひとに是非ともわかって頂きたいことです。
ってか、受験に本気じゃない人がこれを読んでも何言ってんのこいつ、かっこうつけやがってとしか思わないと思う。
だから私のこの体験記は受験に行き詰まってる人に読んでもらいたい、、、です。(今更ながら)