SATの英語セクションのテストは、最初に長文読解のセクションがあり、
次に文法セクションのテストで構成されています。
帰国受験では、各セクションの個々の得点ではなく、英語セクションと数学セクションの
合計点数が合否対象になります。
したがって、数学の得意な人は、比較的容易に総合的な高得点を挙げることができます。
ただ、数学セクションの満点は800点ですから、英語セクションで500点以上を挙げないと、
合計点が1300点を越えません。
それゆえ、比較的対策が容易な文法セクションの得点力が、全体的な高得点のために重要です。
その上で、英語長文読解セクションをどのように対処するかを考えていきましょう。
まず、よくある質問に、長文読解をする前に、設問に目を通した方が良いのかというものがあります。
文章読解を実際に開始する前に、設問に目を通せば、読解文中のどこを
重点的に読めばいいかが分かるというのが、その理由です。
しかし、これは実際の試験では、まったく意味がありません。
SAT読解問題の各文章には、付随する設問が10問か11問あります。
もちろん設問の問題文も比較的長く、それぞれの設問も短くはありません。
それに目を通すといっても10問以上の設問を読むだけでも、かなりの時間がかかります。
さらに、長い読解文を読み始めると、集中して文章を読まないと頭に入ってきません。
その結果、文章を読み終えた段階では、最初に読んだ設問の内容などは、すっかり頭から消えています。
つまり、実際に読解を始める前に、設問に目を通すというのは、机上の空論です。
設問に目を通す時間だけが無駄になり、結局、短い手持ち時間がさらに短縮されるだけになります。
ですから、読解を始める前に、設問に目を通そうという誤った読解法には騙されないようにしてください。
また、読解文を全部読まないで、各設問に関連する部分だけを読んで答えるという方法もあります。
これは、TOEFL試験では可能ですが、SATでは現実的ではありません。
TOEFL iBTでは画面の左に本文があり、右側に設問がある形式です。
ですから、設問の左側にある関連する読解部分だけを見て答えることが可能です。
しかし、SATは紙の冊子で、長文が1ページ全体と長いものは次ページにもわたっています。
設問は、さらにその次のページにまで伸びています。
つまり、設問のあるページと本文のあるページは異なるので、設問ごとに本文のページを見返す
というやり方になってしまいます。
そして、このページをペラペラとめくるという作業は非常に非効率的です。
SAT読解は、日本語の国語の読解問題と同じです。
まず、本文に目を通しきっちりと理解した上で、設問に当たるようにしてください。
日本語の長文読解で文章を読まないうちに設問だけを見て答える人は無いと思います。
英文読解は日本語の読解と、何も変わりません。
英語だから特別な読解法があるというようなことは無いのです。
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これほど楽な受験は無いと言っても過言ではありません。
正しいSAT対策をすれば、必ず得点は上がります。
しかし、この得点の伸びは一様ではありません。
特に対策を開始して数カ月は、著しい進歩は見えないのが普通です。
実はそれが問題で、誤った学習法を取っていても、この期間はそれが有効かどうかが判断できません。
誤った学習法の場合は、それ以後も点数が伸びず、結局は時間がムダになってしまい、
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