日本の一般受験によく出る英文法問題というと、仮定法があります。
仮定法は変形が多いので、受験文法ではその変形を丸覚えするのが勉強であるように考えられています。
受験英語の参考書では、仮定法関連問題がかなりのページ数で紹介されています。
受験英語では、仮定法というと、仮定法過去と仮定法過去完了が多いようです。
しかし、実際の英語を使用する世界では、仮定法現在や仮定法未来も日常的に使用されます。
その典型はGOD BLESS YOUで、これは仮定法現在です。
実際の英語使用でよく見られる仮定法現在には、要求や命令を表す動詞+thatや、
It is important thatのような形のものがあります。
これはどちらもthatの後ろの動詞が原形になるのが特徴です。
TOEFLやSATの読解文中などにも頻出します。
実際の英語使用の上で仮定法が重要なのは、それが強調文だからです。
強調文とは、著者が文意を強調したい部分ですから、その部分はとても重要です。
仮定法過去などと違い、仮定法現在はそれが仮定法であることに気付かないことが多いので注意が必要です。
まあ、先出のGOD BLESS YOUが仮定法と認識している人の方が少ないのが実情です。
仮定法現在の動詞は原形を使いますが、原形と現在形はBe動詞以外は同じで見分けが困難です。
GODはHeですから、通常の文ではBlessESとなります。
ほんのわずかな違いで、通常の文が強調文になるのが仮定法現在の危険性です。
文を細かく正確に読み取らねば、当然、強調部を読み飛ばしてしまいます。
その結果、読解問題の正解率が下がってしまいます。
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