ＴＯＥＦＬとＳＡＴの読解文の違いは、それが論理的な構成になっているかどうかです。
この論理的な構成というのは、その文章で一つの論を提示する様式のことです。
極端なことを言うと、ＴＯＥＦＬは説明文、ＳＡＴは論理的な文という違いです。
論理、論法というと有名なのは、三段論法です。
ですから、ＳＡＴの文章構成は、序本結の３つの部分で成り立っています。
その逆にＴＯＥＦＬの文章は、全体が一つのまとまりになっていて、
ＳＡＴの文章中の本論の部分と対応しています。
ＳＡＴの文章中の本論は、序で提示した文のテーマに関し、分かりやすく説明をしたり、
例を提示する部分です。
ですから、その特徴として、ＡＮＤやＯＲを使い、例や説明を並列する傾向があります。
ＴＯＥＦＬの読解文では、ある一つの出来事や物事を説明する内容のものがほとんどです。
例えば、歴史上の人物を紹介する文章だったり、地理上の重要点を説明するような文です。
設問は、文中にある内容に直結するものですから、比較的分かり易いのが特徴です。
ただ、分かり易いと言っても、いろんな例が提示されるため、内容を正確に読み取り覚えるのは
短時間では難しい現実があります。
年代にしても一つではなく２００１年にはこうで、２００３年にはこうでした、
さらに２００５年になればこうなりました、などと言われても、その違いと内容を
明確に区別し覚えることは出来ません。
ですから、ＴＯＥＦＬの文章を読み設問に答えるときは、全体を完全に理解するよりも、
どの部分にどのような例があったかを把握することが重要です。
設問で２００１年のことを尋ねているから、本文中の２００１年の例の部分を
確認し答えるというような手法です。
つまり、同じ読解文といえども、ＳＡＴとＴＯＥＦＬでは、異なる読み方が必要です。
そのような違いを理解し、文章を理解する練習が必要なのです。
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